リベラル、左派の人たちに足りないと思うのは、その社会の思考の土台の元で思考をする姿勢です。そしてまた自分も又その社会の思考の土台の影響を強く受けているということにすら無自覚なリベラル、左派もたくさん居ます。
例えば、日本人の多くは北朝鮮や中国の軍事的脅威というバイアスがあるはずです。そのバイアス、思考のフレームワークが可視化されたのがウクライナ戦争におけるプーチン悪魔化などに観察できます。
逆に言えば、プーチン悪魔化という論を理解するには、プーチンの行動をロシアの立場で理解できること、ひいては、北朝鮮の日本に対する行動を北朝鮮の立場で理解できなければ難しいと言うことです。さらに言えば、仮に表面的には理解が出来たとしても、その理解に対して共感を持てる人というのはほぼいないでしょう。またどちらの立場にも共感せずに第三者的に振る舞う人もそう多くはないでしょう。
日本に在住する北朝鮮の脅し行為に曝されているものなら、日本の立場で思考するのが通常です。いくらリベラル、左派がそこに共感せずに正論を述べたところで、その正論が理解されることはありません。そして、先にも書きましたが、たとえその正論が理屈としては理解されても共感をもって理解され、行動が伴うようになるのは難しいです。とても地道な道のりになるはずです。
リベラル、左派がもし自分たちの論を広めたいのであれば、社会の思考の土台を理解して、その土台の元で思考し、その土台の元で思考している人に共感をし、その上で、社会の思考の土台を変えていく必要があるのです。
具体的に言えば、プーチン悪魔化という概念自体は少し理解できている私ですら、その概念に共感を覚えて、その概念を取り入れて思考しようという気にすらさせられていません。
そしてもう1つ最初に書いたリベラル、左派に対する指摘を繰り返しておくと、プーチン悪魔化という概念を理解できない（自分たちの思考のバイアスを認知できていない）リベラル、左派が大量に居ると言うことです。
蛇足
今、日本で一番悪影響の思考の土台は、財政などが「足りない」だと思います。「足りない」に支配されてその前提で思考しているリベラル、左派もたくさんいます。なんとかならないのでしょうか。せめて今の幼児が成人になるくらいのスパンで。
